No.222　ローワーセルフの変容、一年のワークについての要旨

Pathwork Guide Lecture No. 222
UNEDITED版
1974年5月29日


ローワーセルフの変容、一年のワークについての要旨
TRANSFORMATION OF THE LOWER SELF; SUMMARY OF THE YEAR'S WORK


　祝福、歓迎、愛、そして助けが、素晴らしい黄金の流れの中を通って溢れ、みなさんの内なる存在へと浸透します。そしてあなたがそれを選びさえすれば、外側の人格はその黄金の流れとつながることができるのです。親愛なる友人たちよ、あなた方の今シーズンのワークにおける最後のレクチャーの中で、私はみなさんが何を成し得たのか、もう一度、要約して差し上げたいと思います。もちろんこれは、総合的、一般的な方法ででしかできませんが、このいわば「最終地点」におけるみなさんの進歩を確固たるものにできるよう試みましょう。みなさんの表現で「年」と呼んでいるこの一年は、すべての方にとってとても意味深いものでした。

　昨年の終わりの同じような要旨の中で、私は、より深いレベルのローワーセルフを識別して対処した後には、ハイアーセルフとのコンタクトをある程度定着させることができるようになり、ローワーセルフのいくつかの側面が変容されると言いました。これは、あなたの道において疑う余地のない新しい局面でした。なぜならば、これまでのワークは、真にローワーセルフを見て、そして受け入れるためにディフェンスを通り抜ける、つまり現実の中で建設的精神を持ってローワーセルフを受け入れるという困難で骨の折れるものでした。変容のワークが始められるようになるまでに、数年を経た訳です。そして昨年が、あなたの道における新たな局面での最初の一歩でした。ですから、この地点にいる誰もが気づいているように、まさにそれが起こっています。みなさんが持つ損なわれることのない能力を使うと、互いの中にそれを見て取るでしょう。それに気づかないことなどあり得ません。というわけで、変容のワークは始まっています。けれどもこれは始まりに過ぎません。あなたがこの道において進歩し続ければ、この変容はより大きくなります。これが何を意味するのか - 永遠に増す喜び、愛、平和、安全、力、創造力、深い友情、そして統一という観点から、それを想像することができるかもしれません。変容のワークのこれらの初段階においてさえ、それはあなたの関係性、経験、コミュニティ、幸福、人生の意義を大いに変化させています。この変化に、あなたはしばしば驚きます。時にそれは、奇跡のように感じられるかもしれません。しかし、それはほんの始まりにすぎず、より多くのものがそれに続くのです。

　あなたがこのパスワークの歩みを進めた結果として経験する、内側そして外側の両面において増して行く豊かさは、あなたが転生して今生で負っているタスク（使命）について、どこに焦点を当てるのか、どこに気づくべきなのをよりはっきりと詳しく示してくれます。そしてまた、その豊かさは、あなたが築き始めたコミュニティの中で、互いの関係性の中に表れます。以前はよくみなさんの中で見られた多くの衝突、不和、分離、無理解、否定性に、目に見える形で変化が起こったのが見られます。そして互いの理解、共にいる暖かさ、受容、愛、真の友情をもっと経験するでしょう。あなたは、ときに避けられない衝突にもうまく対処できるほどにかなりのレベルまで学びんできました。お互いの間にある不和は、ただ単に自分自身の中にある不和の投影であることを知りました。あなたは、この何年間で私が教えたことを実践しています。それは、自分自身を統合すると、他者との関係もまた同時に統合していく、ということです。自分の中の最善と最悪を正しく認識すれば、等しく現実的な見方で他者の最善と最悪を認識するようになります。

　進歩は明らかです。もしもこの道に沿って歩みを進めるならば、現実になり得る生き方を説く言葉だったもの、またあなたにとっては美しく響く理論あるいは哲学であったものが、今やあなたにとっての現実となっています。まったくのところ、理論はテストにかけられているのです。そして結果は目に見えています。あなたはそれを見たり、比較したり、自分が創り出そうとするものに気付くために、特別に敏感である必要もないのです。

　過去のこの期間において、あなた方は共にたくさんの経験を積んできました。自分自身をお互いに開示することを学びました。相手に自分自身をあらわにすることに対しての恥と抵抗を相当手放しました。従って、時には非常に早い速度で、あなた方誰もが苦しんできた孤独感が消え始めています。なぜなら、今あなたは、自分の孤独が別の誰かの愛によってやわらぐことなどありえないと知っているからです。自分が恥でいっぱいになって隠れて分離している限り、自分が偽りの姿のままでいる限り、孤独はやわらぎません。たくさんの人が、がんばってこの分離と偽りをかなり剥ぎ取ってきました。そしてまさにそのがんばりに応じて同じだけ、自分が他者との温かい交流を持ち、もはや孤独ではないことを知りました。ですから、あなたは本当に分かち合いを始めたのです。あなた方は悲しみを分かち合い、そして喜びを分かち合いました。あなた方は自分自身の中、そして人生の中にある疑いを分かち合いました。あなた方は自分自身の、そしてお互いに関しての痛みを分かち合いました。あなた方は罪悪感の重荷を分かち合いました。そして愛と真実の喜びを分かち合い始めています。その他の分かち合いの結果体験する愛と真実の分かち合いほど大いなる喜びはないからです。あなたは、このような豊かな生き方の高揚感を味わったのです。あなたは今や、私が何のことを話しているのか知っています。とはいえ、これは始まりに過ぎません。もし浄化のワークへの労苦を避けることなければ、あなたは実際に地上の楽園を創り出すことができるのです。やがてワークそのものが高揚感と喜びとなります。そのワークは、痛ましく困難なものではなくなります。あなたがそのまま進むにつれ、このことを知るでしょう。

　これが、あなたが続けるべきワークです。あなたはこの変容のワークにおいて、素晴らしいスタートを切りました。けれど、まだまだたくさんのことが待っているのです。そしてより多くの変容のワークが成されるにつれ、コミュニティとしても、あなた個人としても、より本物の深い美しい共生、より多くの分かち合い、多くの創造的な経験、より意義深い自己の充足が増していくことでしょう。そしてあなたの霊的自己がもっともっと顕現し、その永遠の現実を経験させてくれるのです。私が折に触れてほのめかしてきたように、あなた方はもっともっと新たな文化の中核となっていきます。あなた方は開拓者なのです。他の開拓者のグループが地球上のさまざまな地域において、それぞれの方法で、それぞれあるべき形で現れています。

　抵抗の少ない楽な道に流れず、自分自身の抵抗を乗り越えれば乗り越えるほど、あなたの喜びと自分の人生の意義と使命への深い気付が増していきます。私はしばしばこのようなことを言ってきましたが、それらは、「おそらくそうなるであろう」ということをお知らせしているようなものでした。今は違います。あなた方の多くにとってこれらの言葉は、今の毎日の生活の中で経験する生きた現実です。そしてこの現実は、あなたがそう選択すれば、より深くより強くなるのです。

　ということで、この1年の最後となるレクチャーは、最初のレクチャーと似てはいますが別の方法で、この変容のワークにおいてより先に進むための強力なツールとプランを与える内容になります。これはより深いレベルにおいて新たな理解を必要とします。私がこれからお話しすることは、特に今あなたがこの場所にいるからこそ使えることであり、もしあなたがまだこの場所に到達していない場合にはほとんど意味をなさないでしょう。つまり、このレクチャーのテーマは、変容のワークについてのより踏み込んだアドバイスとなります。何度も言いますが、私が言うことのいくらかが同じことの繰り返しであっても、どうぞ我慢してください。このレクチャーで語られることは、私が折に触れ繰り返さない限り明確に理解することはできません。

　自己の深みへと入り、ローワーセルフの側面に耐え、そのネガティブな意図を明らかにし、それを表現でき、それ自体を明るみにだし、それが何であるかを見ることのできるみなさんは、このプロセスにおいて、肯定的な意味合いで、それがあなたを自由にすることを学びました。あなたは、意気消沈することなく、ローワーセルフが真のあなたであると信じることなく、これらの側面を認識することができます。それどころか、あなたは私がいつも示していた真実を経験します。それはすなわち、これらのネガティブな意図が秘密にされ、自分の意識的なマインドからも隠されていると、あなたは秘密裏に自分のことを全て悪だと信じるということです。これは、あなたが理解することのない、その起源を追跡することもできない、自己破壊的なパターンの中に表れます。そしてそのパターンはあなたが特にこのネガティブな意図にまずは耐えるための勇気と正直さを持たなければ、あるいは持つまで続きます。そして驚くなかれ、予期せぬことが起こり始めるのです。あなたは自分自身を受け入れ、尊重して、この部分が自分自身の全体の内のほんの小さな一部であると知るのです。あなたはローワーセルフの側面と完全に同一化せずに、それを特定することができるようになります。

　否定的な側面としては、これらのローワーセルフの側面の中に、ほとんど理解しがたい方法で自分をコントロールする無感覚な頑固さが内在することを見つけました。そして明確なマインドにおいて、ネガティブな意図にしがみつくことには何の意味もないことを完璧なまでに知っているのです。あなたは他の領域で、至福、そして手放して神に委ねるということの安全を経験しました。あなたはそれと意識的につながり始め、ネガティビティに固執することの代償が何であるのかを見始めます。それでもまだネガティビティを捨て去ることを望んではいません。あなたは自分自身の態度に戸惑い、ここで身動きとれずにいるのです。

　なぜあなたは生命否定の態度に固執するのでしょうか？あなたの中にあるこの態度は、人生の意義、美しさ、愛、真実、拡張、悦び、平和を受け入れることに対して「ノー（No）」と言っています。そしてそれは、神に委ねることを拒否しています。この態度は、常にローワーセルフが変わることを望まない特定の領域において当てはまります。従って、一般的かつ全体的な方法であなたの意識に自分の良き意志を知らしめるだけでは十分ではありません。この特質またはあの特質、この領域またはあの領域、というように特定しなければなりません。

　この奇妙で不可思議な頑固さが優勢である場所では、あなたはいまだ自分のローワーセルフによってコントロールされています。けれども今あなたは少なくともこれを知っており、それは重要な一歩です。友人のみなさん、あなたはここで助けが必要です。まさにこの場所、極めてわずかな人がたどり着いた場所での助けが必要なのです。もしあなたがこの態度をごまかすのではなく、合理化して追いやることなく、あえてこれに取り組み、その存在を明確にするならば、あなたは重要な地点に到達します。あなたはこの真に意味の通らぬ態度が自分の一部であること、さらには自分がそれと戦わないことを選んだということさえも見てはいますが、理解してはいません。あなたは、自分自身のローワーセルフに降参し、その被害者になっているのです。

　けれどもこのようである必要はありません。あなたがこれを疑問に思い始めると、そのときあなたはもう正しい方向へと進む、新たな一歩を踏み出したということなのです。たとえば、自分にこのように質問してみてください。「なぜ私は神に委ねることを拒否し、私が知るところの幸せ、豊かさ、至福を諦めるのだろうか？なぜ、私は自分の悪意、破壊性、わがまま、（あるいはそれが他の何であっても）の取るに足らない貧弱な満足で手を打とうとしているのか？私をこれほど破壊的にするのは、私の中の何だろうか？それを起こるがまま放っておくことで私は実際どれだけの代償を払っているのか？この内なる方向性を変える方法はないのか？人生の美しさを知りながら、なぜ私は、それをいまだに否定するのだろうか？なぜ私は、人生、神、創造力の流れを支持することができないのか？」このように問いかけると答え、解明へとつながります。これらは尋ねられ、真剣に考えられるべきものです。これはこの岐路に立った誰をも困惑させるものです。

　このレクチャーはこれらの質問を取り扱います。友人のみなさん、私がしばしば言及してきたように、みなさんの中には相反する動きがあります。ひとつは人生を大切に尊重する動き、それは人生を支持し、神聖さを求めます。けれどもその全てを否定する、相反する動きがあります。明らかにこの相反する動きが負わせる痛みがあるにもかかわらず、この暗闇に居続けたがります。その相反する動きは、思い通りに生きたいと主張します。たとえそれが自分にとっても他者にとっても人生を否定し、破壊的であっても。この相反する動きは、永遠に流出し続ける生命物質を創造する過程で独自の歴史をたどります。それは、無限の虚空（ヴォイド）を突き抜け、そして生命のない闇に永遠と光をもたらします。虚空がもはや存在しなくなるまでそれは続きます。そして時は来ます（あなた方の次元には他の表現がないために、制限された混乱しやすい言葉で話しています）。その時には、ただ光と生命のみが存在します。

　意識とエネルギーの物質---永遠の生命の輝きの分かちがたい2つの側面 --- は言うなれば、その源から切り離されたのです。その物質は広がります（たくさんのレクチャーで、別の文脈の中でこれとよく似たことを話しています）。そして物質が広がる過程で一時的に全体からそれ自体を分離させます。そしてその分離状態の中で、それ自体の内なる生命の煌めきを通して、生まれながらに備えている神への敬虔を見出すのです。分離の副産物である暗闇と歪みの中を戦って自分の道を切り開かなくてはならないのです。ですから一時的に、意識とエネルギーのこれらの側面 – つまり個人/個性 - は、不快なものとなります。それらは自身を反転させます。つまり、物質が反転し反物質となり、意識もエネルギーも反転し、反意識、反エネルギーとなるのです。これが、神聖なる物質、神性意識、神性のエネルギーを再覚醒するのに懸命な努力が必要となる理由です。

　この反転は、全ての美、創造性、善性から、醜さ、破壊、悪を創り出します。歴史を通し、この相反する動きにはたくさんの名前がつけられてきました。これらの名前は、悪に対処していくのに障害となり得ます。なぜならば、またさらなる倒錯を生むような方法で、誤った使い方をされてきたからです。これらは支配し、批判し、罰し、鎮圧し、生命と神に対する恐れを吹き込み、感嘆すべき絶え間ない創造の奇跡を粗末な茶番におとしめるために使われました。従って、人びとは、「善」と「悪」、「神」と「悪魔」、「天国」と「地獄」などの言葉に耳を貸さなくなりました。けれども、これらの表現は、いまだ三次元の世界に浸っている意識に伝えるにはとても難しい意識状態を象徴的に表現したにすぎません。ですので、私たちはこちらの世界から、いつもあなた方に現実の様相を伝達する方法や言葉を探しているのです。それは、不適切な反応を引き起こし、あなた方の理解を制限するようなものであってはなりません。しかしながら、そこには避けがたい制限というものがあります。みなさんご存知のように、語彙は制限されており、学ぶという互いにとっての冒険の中ではあなたも自分の持ち分をやり遂げねばなりません。私がある特定のテーマに最も適した言葉を見つけようと模索するのと同じように、あなたも偏見が入ることを許さず、私が与えるものを受取るのを阻む壁を作り出すことになるような偏見や言葉を許さないようにしてください。なぜなら、私があなたに与えるものは、あなたのより大きな発展のための有力なツールだからです。あなたが真実を認識するために私が役に立っているのは本当に幸運なことです。たとえあなたの中の否定的反応を引き起こす言葉を聞いたとしても、どうぞその真実を締め出さないでいただきたいのです。

　悪には「程度」があります。神聖さと悪がどのような配分でどれぐらい激しく表れるのか、その表れ方はさまざまです。意識とエネルギーは、神聖なものであれ邪悪なものであれ、魂を持った存在、個人、あるいは生物の中で分離した形で現れます。意識がエゴの構造にどれほど強く影響を及ぼすか、それがどのように表れるのかというのは、エネルギーが進化的な発展を経てどれほど変容しているかによって決まります。

　現実のいくつかの領域と、自分がどれほど発達しているかによって決まる自分の存在する領域とを比べるとは無限の相違があります。最も高次に発達した領域、その意識状態の中では、善性、偉大さ、精神あるいはマインドの才気、美、叡智、愛は、現在のあなたの想像をはるかに超えています。同様に、一時的な現実と意識状態の領域があります。その領域には醜さ、残忍性、冷酷さ、無感情、マインドの制限（しかしながら、そこには叡智に反するずる賢さが存在します）、憎しみ、スピリットの貧弱さがあり、それらは、同じくみなさんの想像を超えています。これらの分離した存在たち、みなさんは下等人間と呼ぶかもしれませんが、彼らは長い間続く苦しみと手探りの結果、マインドが反転して考え始め、新たな異なる方法で自分を表現するようになるまで、まったく出口がないかのように見える真っ暗な世界に存在しています。これが鍵です。この鍵は、悪や苦しみの状況下にいて、反転して考えるなんてとても複雑で難しい、あるいはそんなことは不可能だと言い張る人たちにとってはあまりに単純すぎるように見えるのです。この状態の意識とエネルギーは、とても凝縮して濃くなっているので、それらは、あなたが知っている物質「以上に」物質です。そのため、この物質はあなたにとって、高度に発達した意識やエネルギーの、より繊細な物質と同様に感知できないのです。常に意識とエネルギーが物質を創り出します。それら自体の性質と状態にみあう物質と形を作るのです。あなたの人間としての感覚、現在の発達状態においては、高次そして低次の意識とエネルギー状態は、同等に感知し難いのです。

　この最も低次の発達状態において、悪は非常に強く表面化するため、その神聖な中核にはまったく気付きません。実際、神聖なる中核があるようには見えません。無限に長い年月と時代の発展を経てのみ、その中核はやっと見えてきますが、初めの内は非常にぼんやりとしているだけです。

　人間の発達段階は、中間の状態にあります。さまざまな発達段階にいる存在が転生し、別の段階で力を尽くします。これらの発達段階は、あなたの視点から見れば、上下に幅があるように見えるでしょう。特に最も高次の段階と最も低次の段階の両極を例にとるとなおさらです。にもかかわらず、人間の段階においては、最高も最低もどちらも存在しません。あなたは、完全なる善も完全なる悪も知りません。なぜなら、あなたの内なる視覚領域は、これらのレベルに届かないからです。

　前述の内容は、もしかしたら創造が二元的に分裂していることを示唆しているように思えるかもしれません。それは私が教えの中で常に否定していることです。私はこれから非常に現実的なレベルで示していきますが、そのエッセンス、本質において分裂は実際存在しません。しかし一時的な顕現のレベルにおいて、それは確かに存在しています。それに取組み、それが何であるのかを認識すべきなのです。

　いわゆる低次領域に存在する強烈な悪に近づくことができるようなローワーセルフを持つ人間は殆どいません。そして今の段階で顕現しているハイアーセルフについても、その真の、神聖で、永遠の激しさと美しさに近づくことは決してできません。そして、顕現された悪というものはすべて、必ずしも発達していないことを指し示している訳ではないことを、ここに付け加えたいと思います。それはしばしば反対であることが多いのです。活気のある伝染力の強い悪は、神聖なる側面を発達させる可能性が故意に無視されたために、勢いのある意識の流れが反転し、同等に勢いのあるネガティブな方法で現れるという事実を示しています。霊的に未熟で「若い」存在は、人間の領域において、しばしば当たり障りのない、無能で幼稚なマインドを持ち、集団で行動し、独自に考えないという群集心理が働いているように見えます。いくらかの悪の傾向を見せながらもすでに発達した良心を持ち、それゆえに邪悪な行いを表面化しない、深刻な心身障害を持つ人が、いったんそのマインド/心が真に動かされたら、比較的早く光のスピリット、善を成すための力を持つスピリットに変化するのはこのためです。

　神聖なるエッセンスからの分離を示す歪みは一時的なものです。それは存続できません。それは虚空を満たすプロセスの一部なのです。遅かれ早かれ年月を経て、歪みが反転して分離した意識とエネルギーの欠片、つまりその分離した人格は、生きるという経験や知覚の成長を通してその本質が再発見されるまで「削りとられ」純化されなければなりません。そして、それが途切れることない進化的発達のプロセスなのです。

　これらの事柄はときどき、さまざまな宗教において、あまりにも単純化された言い回しで言われてきました。しかし、友人のみなさん、忘れてはいけません。宗教は、初めこの世に表れたときには、人類に向けた神聖なる真実との交信を何らかの方法でチャネリングしたものなのです。これらは後に大抵歪められます。マインドが怠惰になって、ワークすることを止めるために、平坦化するかもしれません。それは、内なる状態に適応していてもいなくても、受け継がれてきた規則や一般化の方を好むのです。霊的法則の真実でさえ、自己と向き合わず、自己探求のプロセスを通して自分で理解せずに、個人的成長に向けての努力とそのリスクを避けたいがためにそれを表面的に受け入れているだけだとしたら、見せかけだけで実体のない声明文になってしまいます。時を経て宗教がその真実の力を失うのはこういう訳です。けれどこれらは大抵、真実のチャネルとして始まっています。今述べたことの全ては避けられるべきであり、あなたがパスワークにおける自分のワーク、探求、自己成長に対して動的に関わっていれば、避けられるものなのです。

　親愛なる友人のみなさん、私が今これをあなた方に教える理由は、これを話すことであなた方の人生が本当に何を意味しているのかをより明確にするためです。あなた、そしてあなたのハイアーセルフは、ある使命を引き受け、その使命を携えてきました。敢えてこの表現を使うならば、神に反するエネルギーを、その対極にある意識とエネルギーの側面へと具象化し、顕現させることを引き受けたのです。あなたは今生にその使命を携えてきました。そこで、それを知り、それに取組み、それに影響されるのではなくあなたがそれに影響を及ぼそうとしているのです。

　この側面は、それ自体の独自の意志と思考プロセスを有しています。あなたがこれを知るとたいていの場合は驚き、がっかりします。そして大体あなたはこの地点で混乱し停滞します。この世界では、自分の意識や人格で選択しなければならないことがたくさんあります。それには2つのうちどちらを選ぶか、というような選択を含みます。ローワーセルフの意志が、あなたの人格全体をコントロールするのを選択することができます。あるいは、ローワーセルフに気づいていながらその気づきを無視し、ローワーセルフの意志と声を抑え込んで追いやってしまうのではなく、自分の意識的なマインドと意志とをハイアーセルフに整合し調和することを選ぶこともできるのです。また、あなたがただローワーセルフに同調し何も対処せずにいる場合、いまだにローワーセルフを正当化したいという誘惑にかられ、その意志にいかなる挑戦もしない場合、このことが何を意味するのか考える必要があります。

　さて、私が先にお話ししたほど強烈に破壊的なレベルに近づいているローワーセルフは、あなた方の中には見受けられません。しかし、ローワーセルフはいつでも破壊的で、そうでなければローワーセルフではありません。それは、意地悪でいたい、身勝手でいたい、あるいは頑なに譲歩したくない、というような状態でいたいという意味において破壊的なのです。それは、身勝手なことが自身のためになる、というその制限された見方に固執してしまうと破壊的です。あなたの道にあるすべての曲がり角で、あなたの中の神聖な意識、神聖な意志へと完全に自己を委ねるのを拒否することもまた破壊的です。あなたは、忘れたのです。自己を委ねたことで至福を経験したにも関わらず、あなたはこの自己を委ねるということを信頼していないのです。しかし、あなたが忘れたのは、本当に忘れたのではありません。それはあなたの内側にあなたが抱えている「もうひとつ」の意志と意識が意図的に忘れたのです。あなたの外側のマインドは、常にそうなりがちで、それにコントロールされ、自分を支配させる選択ができます。しかしあなたはまた、自身の手で手綱を握り、その「もうひとつ」の意志に気付いていて、それと直面し、対峙し、あなたの人生を破壊したり貴重な生命の物質や創造的表現を無駄にさせないようにできるのです。今あなたの人生にますます流れ込んでいる永遠の生命の至福を経験し損なう必要はないのです。

　このことこそ、あなたのさらなる変容、そしますます強まる変容のワークのために、今あなたにとって最も大事な点です。あなたは、どんな悪魔も「追放」したりはしないのです。これはいくつかの宗教における誤認です。悪魔たちが追放されると、あなたは変容というタスクを実行しなくなります。あなたは悪魔たちを追放するのに成功するかもしれませんが、悪魔たちは生き続けます。あなたに繋がってはいないかもしれませんが、彼らは生き続けます。あなたのローワーセルフは変容させることができます。そして友人のみなさん、あなたはこの変容が起こるのを見てきました。ますます多くの変容が起こっています。このレクチャーは、この変容を成し遂げるためにさらによい手段をあなたに与えるのが目的です。それは、あなたがまさにこの特定の気づきに至る前には使えなかったツールなのです。それは、「私は自分が破壊的でいたがっているのを知っている。それが私にもたらす痛みを見、それが意味のないことであるのも知っている。私は、こうある必要はないと知っているにもかかわらず、破壊的であり続けたいと思っている。私は自分のプライド、身勝手さ、そして恐れを手放し、それを神への奉仕に置き換えたくはない」というように表現されます。奇妙で不可解です。それは多くの人にとってあまりに不可解なので、人はすぐにそれを脇に押しやり、何もなかったように振る舞います。そしてあなたは当たり前のように、中間の、半ば気付いた、半ば覚醒した場所を選ぶのです。

　これから、意識とエネルギーが変容されるとき何が起こるのかを、私が自由に使えるツールをすべて使って可能な限り正確に説明しようと思います。それがまた、自分のすべての意識的な在り方を変容させ、自分の深いところにある神聖な意識に奉仕することができるように、光、刺激、より大きな動機を与えてくれるでしょう。

　この1年のレクチャーの中で、確かみなさんのクリスマスの時期に行った追加のレクチャーでしたが、その中で私は、ネガティブに表れていることにはそれぞれに、ポジティブで神聖な側面があるという例をお教えしました。ポジティブな側面の何が歪むと特定のネガティビティとなるのか、そのネガティビティの起源となる神聖な姿あるいは特性は何なのか、あなた方に尋ねられました。私はたくさんその例をお伝えしました。ローワーセルフの側面に直面するときにはいつも、瞑想の中でこれを探求してください。あなたはこのようにアプローチすることを忘れています。だからこそあなたはしばしば、必要以上に長く、純粋なネガティビティに居続けることになるのです。

　あなたが、自分のローワーセルフのこれらの領域を見始めるとき、あなたの意識上にあるマインドが、「この傾向の原型、つまり反転させられ、歪められ、ネガティブになる前の美しいもともとの形は何であろうか？」について考え始めることがとても大事です。あなたはこのことについて、真実をつくして瞑想し、それによってネガティビティにあなたを支配させないでいることができます。このようにして、あなたは切り離すのではなく、変容あるいは変化するのです。それらの側面があなたを乗っ取って支配させるのではなく、それらを追放して、自分自身をそこから分離させるのでもありません。あなたは自分が果たしに来た使命を真の意味で果たすのです。

　敢えて言えば、このセルフワークの側面に取り組むことに抵抗し、神聖なる核心に委ねることに抵抗するのは、あなたの頑固さです。この頑固さを持ち続けるのではなく、あなたの神なる自己のポジティブな顕現へと変容させることはできるのでしょうか？もしあなたがこれを追放しなくてもよくなれば、この変容した頑固さを新たな違う形で使うことによって、それほど抵抗的ではなくなります。もし自分をわがままだと思い、そのわがままさを自分から追い出さなくてはならないと信じていれば、はまり込んでしまっているように感じている場所の入り口に近づきたいと思うことさえ不可能になります。しかし、もし健全な利己主義があり、あなたにはそれを追い求める権利があるということ、そしてその利己主義は愛すること、寛容でいることを排除しないということを知っていると、あなたの抵抗は弱まり、あなたの中の悪魔はこの特定の領域においては天使へと姿を変えるでしょう。

　友人であるみなさんのほとんどは、私が与えたこの大切なツールを忘れてしまい、そして意識的に使ったことはありません。しかし、私がそれを与えたということは、みなさんがそれに対して準備できていたということです。私がそのことをみなさんに話したとき、みなさんの無意識のプロセスはそれを使い始め、それを手に取りました。従って、この点において、その進歩はかなり軌道に乗っています。このツールを意識的に活用することは、このワークの成果として、あなたは自分が手に入れることのできる宇宙の豊かさに対してさらにもっと準備を整えることになります。このことにもっと焦点をあてて、さらにしっかりこれに取り組んでください。

　あなたは自分が、自分の人生の中で永遠に増え続ける喜びに耐えられないことをかなり明確に知っています。ですので、あなたがいまだにそれを破壊せずにはいられないとしばしば感じるのは、まさにこのジレンマが原因なのです。これが、ネガティビティを変容させる方法を見出すことができない理由です。あなたが、一度これを解決し始めれば、このワークの栄光を経験することでしょう。かつてはネガティブで、破壊的、徹底的な悪でさえあったものが、ポジティブで、建設的、そして純粋な善性へと変わるのです。かつては葛藤であったもの、これ/あれという二者択一であったものが、統合へと変化します。例えば、非利己主義 対 利己主義と見るのではなく、あるときには良いものである健全な利己主義があること、そして利己主義であるべきときがあり、それ自体も善であることをあなたは真に知るようになるでしょう。あなたが取り組むすべての領域で、このアプローチを適応していくことがとても重要です。このように、意識というものは、本質的にユニークな個々の神聖が顕現している間に変容するのです。その本質が変わるのではなく、その表現が変わるのです。従って、これを経験し知っていることで、抵抗は減弱していきます。というのも、あなたは「あなたであるもの/本質的に自分であるもの」を失うかもしれないという恐れがなくなるのです。変で下手な表現かもしれませんが、自分の態度の方向性を決めることができるあなたの側面、意識をどう表すか、その表現の方向を変えることのできる側面こそが、「より正当なあなた」であることを経験するでしょう。同時に、あなたがまさに変容しようとしているもうひとつの部分は、あなたが自分の使命を果たすために取り込んだ付録のようになっていきます。その結果として、あなたがこの変容のワークをすることにより、統合が起こります。もっと統合され、葛藤からもっと自由である自分を感じるプロセスの中で、あなたは自分が長い間苦労してきた葛藤の激しさと痛みを完全に発見することになるでしょう。この道においてはしばしば、悪意がまさに消えるときにのみ、その姿を十全に見ることができます。たとえそれがあなた自身の魂の物質の中で転生したものであったとしても、かつては相反する「もうひとつ」であったものが、あなたの中の神性とひとつになるのです。

　エネルギーも同じように変化しなければなりません。ローワーセルフから発せられるエネルギーは、とてもゆっくりした動きのエネルギーです。それはしばしば停滞したエネルギーで、密度が高く、重いものです。エネルギーは概して、意識的なマインドが気付いていないレベルにおいてのみ、全ての感覚で感じ取ることができます。ローワーセルフのエネルギーは、極端に不快なものです。

　視覚に関して言うと、発散されているエネルギーをある程度見ることのできる人がいます。人びとは時に、発散されているエネルギーの違いを、色、明るさ、様相で知覚しています。その違いはとても明らかです。ローワーセルフが発散するエネルギーは、鈍く粗野です。明らかに不快な色を発しています。ハイアーセルフの発散するエネルギーは、色そして明るさともに、平和、調和、悦び、至福を伝えます。霊的現実のレベルでの色彩の知覚は、その態度と切り離されている訳ではなく、常に繋がっており、それを表現しています。

　エネルギーは聴覚的な表現も持っていますが、人間には聞くことができません。もしその存在が高度に発達しているならば、その存在が発散している意識が奏でる音は非常に美しく調和がとれています。ローワーセルフの音は、内なる耳には不調和で、醜く、不快に聞こえます。

　同じことが、他のすべての感覚についても言えます。純化された意識の香りは、あなたが想像することもできないほど素晴らしく美しく、不純な意識の匂いは不快で悪臭になり得ます。

　触感のレベルでは、エネルギーは他のエネルギー体によって感じられます。ハイアーセルフのエネルギーは、柔らかく、滋養に満ち、活動的です。そしてあなたは、純化された意識が発散されているのを感じ、そのエネルギーに包まれます。しかし、歪んで、逆転したネガティブな意識の触感は、あらゆる点において痛みを伴います。その感覚は、切れる感じ、ひっかく感じ、あるいは痒い感じ、あるいはつねられる感じです。発散されているエネルギーの背後に表現されている特定の態度によって、さまざまに異なる痛みが体験されます。

　他にもあなたが知らないがために、私も取り上げることのできないたくさんの感覚があります。ある程度の心当たりがつくでしょうけれども、人はその固有の態度と共に、エネルギーの中で自分を表現します。そしてこのエネルギーは、あらゆる意味で想像し得る限りの態度を伝えます。あなたの二元的な意識の領域においては、あなたが見、聞き、嗅ぎ、触れるものは、多くの場合、とても個人的で特有なエネルギーの発散や態度とは、見たところあまり繋がっていません。全ては分離したカテゴリーへと切り分けられ、バラバラに具現化しています。これはしばしば人を混乱させます。これらの分離に疲れ、それゆえに遅かれ早かれより統合された意識の状態を得ようと努力します。その状態というのは、たとえ一時的にネガティビティの中でそれが表れているにしても、感じ取れるものがそのエッセンス/本質が切り離されていない状態です。

　ですから友人のみなさん、あなたがとても美しい、高揚する、喜ばしい状態を経験しているとき、自分の意識的なマインドが知っていようといまいと、あなたのエネルギーシステムは、私がお話ししたこれら全ての感覚レベルにおいて全てのエネルギーの発散を知覚しているということを知るべきです。けれども、あなたが不幸で、重く、憂鬱な状態でいるときには、あなたのエネルギーシステムは同じような他のエネルギーシステムと結びつきます。それらが体の内側で表現されているか、外に向かって表現されているか、いずれの場合も同じです。あなたのエネルギー体は、視界、音、香り、触感、そしてその他にも他者の感覚知覚によって影響を受けます。相互に作用しているのです。あなたのネガティブな状態は、同じような状態にある他者に影響し、そしてその反対も同じです。お互いに与え合うのです。あなたのエネルギー体が経験することは、外側のマインドにとっては明確ではありません。外側のマインドは、不快感、不安、重さを記録するにすぎません。

　あなたが否定的な意識を変容するとき、あなたはまた、ネガティブなエネルギーを変容しているのです。あなたの人生は、永遠に大きく広がる美になるでしょう。そうなるし、すでにそうなのです。ますます大きく見事に花開く蕾のように。あなたがローワーセルフの障害を乗り越えるごとに、自分身の中にある神聖なる意志にあなたがより強くコミットするごとに、永遠に増える実りの中で、この蕾は花開くことでしょう。ですから、あなたは終わりを恐れる必要はありません。なぜなら、終りというものはないのです。

　親愛なるみなさんに祝福を。平和のうちにいてください。


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Pathworkのガイドの著作物は、The Pathwork Foundationの所有資産です。このレクチャーは、The Pathwork Foundationの商標、サービスマークおよび著作権ポリシーに準拠して複製され、いかなる方法においても変更または省略することはできません。また、著作権、商標、サービスマークおよびその他あらゆる公示の削除は許可されません。
レクチャーを提供される側は、複製と配布のための費用のみを支払うこととします。The Pathwork Foundationのサービスマークまたは著作権で保護された資料を使用する任意の個人や組織は、The Pathwork Foundationの商標、サービスマークおよび著作権ポリシーを遵守することに同意したものとみなされます。これに関する情報またはこのポリシーを入手するには、The Pathwork Foundationにご連絡ください。Pathworkという名称の使用は、The Pathwork Foundationによって承認される変容のプログラムを修了したファシリテーターとヘルパーにのみ許可されています。

日本語版の取り扱いについて
Pathwork in Japan (パスワーク・イン・ジャパン) の許可なしに、無断でコピー（複製）、貸与、頒布、販売することを固く禁じます。また、文書およびインターネット上（ウェブ、メール）での引用・転載を含む公開も禁止します。

また、本レクチャーの受領者は、英語版から日本語版を作成する際に発生する複製・配布・翻訳などにかかる費用をご負担いただきます。

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