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No.255  誕生のプロセス – 宇宙の脈動

Pathwork Guide Lecture No. 255
UNEDITED版
1978年11月15日


誕生のプロセス – 宇宙の脈動
THE BIRTHING PROCESS -- COSMIC PULSE


 親愛なる私の友人たち、たくさんの愛と祝福がみなさんに届けられています。迷路から出て成長しようと、みなさんが経験している人間としての奮闘、そしてみなさんの成長と拡張は、宇宙をあまねく照らす黄金の光です。それはパワフルな力(フォース)です。ここにはまだまだつながりのない状態、分離があるために、もしかしたらこの瞬間にはそれを感じることができないかもしれません。けれども、徐々につながりは作られ、ある時点までくるとすべてがともに流れ、そこにはもはや困惑、恐れ、そして痛みは存在しなくなり、平和と喜びだけになる日が訪れます。すでに今も存在しているあなたという存在の深いレベルにおいて、あなたの中にはあなたがすでに知っている、という隠された部分があるのです。この知っていることを使えるようにすることは、すべての人がかかわっている大いなるタスクなのです。

 みなさんは、人生において、たった数回神の手を経験します。神の息を経験します。そのような瞬間は、自分の内側あるいは外側で特定の体験をすることで誘発され、いつなんどきでも起こり得ます。そのような瞬間には、内側と外側が溶け合って一体化し、すべてがひとつになるのです。そのときあなたは神の真実を知るのです。もはやそこには神の真実についての一点の疑念もありません。あなたがそのときに体験する平和と喜びを言葉にすることは不可能です。あなたが祈り求めているゴールのそれぞれすべてが、「神の真実を経験する」というたった一つのこの祈りに集約されます。これが起こるとき、あなたは少なくともその瞬間においてだけでも、すでに純粋です。なぜならば、整然と何物にも妨げられていないあなたのスピリットが、すべての殻を破り、層を抜けて解放され、自由な状態にあるからです。あなたは純粋で、ゆえに浄化を求めて祈る必要がないのです。

 そのとき、あなたはあなたが知る必要のあることすべてを知ります。ですので、洞察や悟り、理解を求めて祈る必要はありません。あなたは理解し、知っているのです。あなたは目覚めているのです。そのような瞬間には、愛があなたの身体のすべての静脈、そしてあなたの魂の中を流れます。そのため、愛を求めて祈る必要はありません。その瞬間には、あなたは最も偉大なる癒しの力を活性化します。ですので、癒しを求めて祈る必要はありません。そのような瞬間には、あなたは強さ、想像力、豊かな機知と創造性を手にします。ですので、成功を求めて祈る必要はありません。そのような瞬間には、あなたは尺度を手にします。それは、自己の進化の途上にあるこの地点で地球に存在するあなたにとって、何が正しいのか、何が可能なのかを知るための尺度です。

 ですので、たくさんの祈りのすべてがこのひとつの中心点に向かって流れ込みます。まれにしか起こらないこの瞬間が訪れるとき、あなたは神の恩寵に包まれます。このような経験をすると、本当に必要なのは、神の存在を経験したい、人生のすべてにおいて神の手の中にあり、自分自身の存在の中に神の息を経験したい、と祈ることだけだと理解するようになります。けれども、そのときが来るまでは、然るべきそのときに必要なことに焦点を当ててより深く理解するために、あなたの祈りを一点に注ぐのではなく分けておき、今自分が集中するべきある側面を魂に刻み、それに意識を向けることが必要なときもあるでしょう。ですから、私は祈りの全体を成す特定のゴールを求める祈りをやめるべきだと言っているわけではありません。けれどもかならずその時は訪れます。自分がどんな環境にいるかによって左右され、ごくまれにしか訪れることのない特別な機会を待たなくても、神のパワーとその存在とコンタクトできますように、とただ祈ることができるときが来ます。だんだんあなたはとてもすっきりと、解放されていき、光をもっと使えるようになります。最初の内それは間接的で、明らかに不随意で自分とは無関係に起こるかのように思えます。けれどもそれは、努力、ポジティブな意図、そして神の意志に対するコミットメントの直接の結果なのです。しかし、表層レベルでは、原因と結果はそれぞれ取り除かれます。それは、時間のためです。あなたがしばしば他の側面で経験してきたように、あなたがより全体に成長するにつれて、原因と結果はより近づき、直接のつながりが見えるようになります。創造主のパワーと存在を体験する中でこれが起こると、あなたは自己実現を手にすることができます。あなたは浄化され、自己を統合します。そしていつでも思いのままに主とひとつになることができます。これは外側の意志ですが、最高次の存在、つまり神の意志と一致しています。

 徐々に進むこのプロセスは、あなたがどれほど自分のハートを開きたいと思うかにかかっています。ハートを開くということは何か特殊な勇気が要求されるように思えます。ハートで感じること、自分自身、自分の愛すべきところ、自分の傷つきやすさ、創造の美しさ、光を見つけるための試みの中で奮闘する他者の愛おしさ、それらを感じることへの想像上の危険に、喜んでリスクをとって飛び込んでいかなければなりません。あなたがそうしたいと望むとき、真に望むとき、キリストの精神が取って代わり、何千年にもわたり存在してきた固く閉ざされた錠前をあなたのハートから取り除く「手術」をしてくれるでしょう。あなたのハートが開けば開くほど、その崇高なる真実を携えて神があなたのハートに入ってくることができるのです。あなたはより頻繁に神の息吹に感動し、すべてのものの中に神の手を感じるでしょう。

 このレクチャーでは、特にタイミングの法則について話したいと思います。これはすべての存在の進化に当てはまります。あなたはこの法則を感覚的に体験したことがあり、なんとなくこれについて知ってさえいるかもしれません。しかし、完全にこの法則を理解することが重要です。この法則の意味することは、個人の道を行くプロセスにおいてはしかるべくして必要な一連の時間が存在するということです。この一連の時間は、すべての存在それぞれによって全く違います。ある人にとって、初期の段階でするべきことは、それが基本的な鍵となるからであり、それ以上のことは何ら真に達成されることはありませんが、また別の人にとってはそのことがもっと後になってから出てくるかもしれません。あなたは人とは違うレベルや層とワークしているのだということを知ってください。あなたは螺旋状の動き(スパイラル)について知っていますね。それはまるで同じ一連のことを何度も何度も繰り返しているように思えます。けれども、その特定のスパイラルが本当に解決した、という地点が訪れます。その存在の「新しい」側面が表面に出て、初めて見る別の側面に慣れていないために、「これは本当に自分なのか?」と最初はなんとも怖いと思えるのです。これは同じ問題についてさらに深いレベルに行く、というような単純なことではありません。より深いレベルに行くと、以前は扱ったことがなかった新しい材料が表面化します。この現象がときに自己浄化についての絶望感をもたらすのです。「永遠に終わりがないのではないか?」と。この感情に注意してください。この感情は、あなたが深く進歩を遂げていることを示すよいサインであることを知ってほしいと思います。

 自分と向き合うこの道を追求することから程遠い人、あるいは内なる成長と発達の可能性から目をそらす人、このような標準的な人間の人生においては、以前に隠されたこれらの側面が次の転生において新しいタスクとして引き継がれます。前世では他のことを活性化させる環境や状況にあったために前面に出てこなかった側面を引き出すために、特定の環境や周りの状況が与えられます。みなさんのように、懸命さが求められるこの道を進む人たちの中には、もしかしたら「普通の」環境の下で送る未来の生で待ち受けていることが今生で解き放たれる、ということが起こり得るのです。内なるタイムテーブルが、そのために魂の準備を整えたのです。それは計画したすべてのワークが、肉体としての生をまっとうする前に完了した、ということなのです。

 あなたがその追加で与えられたタスク --- あなたには自分が今生を終える前にそれをマスターできるかどうかは定かではないのですが --- を通り抜ける間、あなたはおそらくそのタスクが手に負えない、つらすぎるように思えるでしょう。できればもっとあと、あなたが霊的な家に戻ってそこで新しい強さを得るまで、そのまま置いておきたいと思うでしょう。ほとんどの場合それが本当で、新しいタスクに取り組もうと試みることさえまれです。けれもど、それに取り組むならば、その恩恵は計り知れません。それは、あなたにとって計り知れないほどの額の「貯金」となり、エネルギーと労力、時間と創造性が温存されます。そうでなければ、特にこれらのタスクを遂行するために次の転生が準備され、エネルギーや労力、時間と創造性はそのことに充てられることになります。また、これらの追加のタスクは、決してあなたの全面的な同意がない限り表面化することはない、ということを覚えておいてください。あなたがそれを望むけれども、あなたの霊的なアドバイザーたちが同意しない、ということもしばしばあります。また、霊的なアドバイザーが同意して励まし、それに伴う困難について注意を促すこともよくあります。しかし、より大きな意識とビジョンの中で、あなたは今のこの生でこの余分なタスクを引き受けることが真に価値があることを理解しているのです。

 ずいぶん前のことになりますが、私は転生のプロセスについていくつかの側面を話しました。そのときに私が、転生の前の準備の中で、人生の計画が正確に準備され、魂の物質の中に刻まれることについて話したのを覚えているかもしれません。そして今、魂の物質というものは現在の転生の人生計画だけでない、もっと多くのものを含んでいるのだということをお伝えします。全体の計画があり、そこではあなたが過去生で成し遂げられたことを示しています。そして、将来的に遂行すべきタスクもあり、それらが言わば層のように重なっているのです。人間の言葉でこの霊的な事柄を伝えるのは困難です。おそらく単純化しすぎているように聞こえるかもしれず、それゆえに誤解させてしまうかもしれません。私たちの現実の中ではもちろん、上や下に向かっての動きや上や下の位置関係のようなものもありませんし、もっと言えば時間そのものもありません。ですので、過去や未来という言葉を口にすることもできません。とはいえ、連続して流れるもの、自然な方向に動いているリズムはあります。ひとつのステップは、論理的にはそのひとつ前のステップに続いて起こらなければなりません。それぞれステップ、あるいは段階には意味があり、その連続した流れの中で間違った局面に着手することはできません。その意味において、過去や未来、上の層と下の層が存在します。

 私がよく言うことですが、いくらかの人間は時折同じ生の間に再び生まれる体験をします。イエスが再び生まれる必要性について言及するとき、現実的に再度転生することだけを指しているわけではありません。内側に生きている神の真実を体験するために、再び生まれなければならないということを言っているのです。今生の人生の計画に完全に沿って生きることによりそれは可能となり、そのとき再誕後に具現化されるのを待っていたこれらの計画が解放されます。

 誕生のプロセスは、いかなる状況下においても、決して一度限りの現象ではありません。それは常に徐々に起こるプロセスです。純然たる物理的次元においてでさえ、人間は完全に生まれることはありません。赤ちゃんは母親の子宮を離れ、まず単に物理的に分離した存在になります。この物理的な分離でさえ、すぐに完了するわけではありません。母親と赤ちゃんが本当に別々の、分離した存在になるまでにはしばらくかかります。私は、自立や自給という観点からこれについて述べているのではありません。なぜならば、明らかに子どもは自力で生きることができないからです。

 注意深く考えてみれば、幼少期というのはそのすべてが誕生のプロセスの一部だとわかるはずです。マインドは少しずつ解き放たれ、表に出てきて、物理的現実の中へと入っていきます。そしてもっとゆっくりと、もっと後になって、その人の霊的な本質とより高次の価値が生じます。しかしながら、それらが生じないままになることも多く、未来の生でそれらが表に出てくるのを待つことになります。才能は生じるのに時間がかかることが多く、ほとんどの場合かなりの時間になります。過去生でその魂が手に入れた成果は、大切に育まれなければなりません。そして肉体の中で学んだ専門的なスキル(技能)は、習熟し自分のものする必要があります。そうすることで内なる知識が、それを表現するための適切な道具を得ることができるのです。

 みなさん、そのときが来ました。十分な土台が築かれ、あなたの今生の人生計画が完了した今、これらの可能性にもっと気づき、今 --- あるいはもう少し後かもしれませんが --- まさに表面化している転生のプロセスに気づくときが来たのです。あなたの道、そのすべてのプロセスに注意深く耳を傾ける必要があります。そして時折、全体像を見るために自分自身から距離を取ってみてください。そうするとあなたは、再び生まれる、この再誕のプロセスが始まったのを感じるでしょう。これが起こらない人もいます。それは、必ずしもその人が他の人ほど懸命に浄化に取り組んでいないからではなく、おそらく現在のタスクがあまりに大きすぎてすべてを内包しているがために今生のタスクを具現化するだけで十分だからかもしれません。いかなる場合にもこれが起こる、と期待すべきではありません。

 あなたはこの観点から、あまりに単純で、性急な仮説を立てないように、注意を向ける必要があります。あなたの道における新しい段階が、単に今生の人生計画の別の側面を示しているだけで、それが今引き受けることができる、あるいは後の転生で引き受けるために置いておくことが可能な追加のタスクではないことがよくあるからです。私は、自己の内なる成長の別の側面に入るたびに、このコミュニティのみなさんが大挙して結論を急ぎここで説明したことに飛びつくのを見たくはありません。繊細に調和した状態にある感受性が、みなさんにこれらのプロセスについてのより深い理解を与えてくれるでしょう。そして聖なる誕生が決して一度きりのものではないことに気づかせてくれるでしょう。それは常に続く誕生のプロセスなのです。

 あなたは、この道で取り組んでいるワークによって、自分自身の誕生のプロセスにしっかり参加することができます。すべての浄化のためのワークを誕生のプロセスとして考えてください。なぜならば、あなたは一切の障害物も重荷もない、完全なる栄光に満ちた状態を真に生みだすことになるからです。あなたは一歩一歩、幾重にも連なる層を取り除いていきます。あなたのスピリットが生まれるとき、それは常に段階を踏んで起こります。ひとつの側面は、あなたがこの次元に来たときにはすでに生まれています。他の部分は、後になって一つひとつそれを覆っているものをはがしていきます。そして最後に、ある時点で、あなたのスピリットが何の覆いもなく、障害物も、取り除かれるべき層もない状態で、自由に重荷から解放されて立ち上がります。

 このことを軽く受け取るべきではない、と強調してもしすぎることはありません。この概念は、面白半分に言いふらすべきではありません。これまでにはよく知らないパターンを明らかにするこのような洞察、新しい段階のすべてが、未来の転生を待っているタスクの覆いを外すプロセスを示しているわけではありません。

 ここで私が与える情報は、その人がどこで、いつ、どんな前世を生きたのかを話すたくさんの霊能者になるための練習と混同すべきではありません。そのような情報は、いくつかの例外を除いては、大抵無意味で、扇情主義的に作用するだけです。性格的な特徴や態度が議論されるときにのみ、それが価値のあるものになります。たとえそうであるとしてもほとんどの場合、気づきというものは、必要であるならば、自分自身の直観的な感覚を通して、自分の中からもたらされるはずです。そしてそのような洞察は、自分の抱えている現在の葛藤や戦い、今生のタスクを示す絵を完成させるでしょう。

 誕生のプロセスは、私が言った通り、常に続いていく現象なのです。おそらく宇宙を、呼吸する存在として視覚化すると理解しやすいかもしれません。その息の一つひとつは、前方へと広がる脈動であり、不活性な塊 、つまり虚空の塊だったものから出てくる脈動なのです。いったんこの脈動が十分な激しさと頻度でこの塊に届くと、この塊は和らぎ始めます。生命の息が入り、以前には生命、意識、何も存在しなかったところに意識が生まれます。息の一つひとつが拡張と収縮からなり、その間には静的瞬間が存在します。これらの動きの一つひとつは、生命を拡張し、広げるためにデザインされています。このようにして生命の脈動は沸き上がってきます。ひとつの脈動が生命力への別の一押しとなり、物質の中に浸透し、徐々にその脈動が生命を満たします。

 この地球次元でのそれぞれの転生は、脈動、つまり外に向かって呼吸することと同じです。転生するたびに生命は、内に向かって呼吸するようにして死ぬように見えます。この脈動の力強さは、肉体を持って地球で生きようとする意志と、生まれてくる目的となったタスクを達成したかどうかによって決まります。内なる人生や真実が否定され、そのためにタスクが否定されるならば、生きようとする意志は通常とても弱いものになります。かといって、その反対であれば強いとも言い切れません。生きようとする意志は強いけれども、その道が否定されているということもありえます。その場合には、スピリットは、すくなくとも部分的にはタスクを受け入れてはいて、それが意識の表面に上がるのを許す、という合理化された希望を持っているのです。

 老いというのは、永遠に生き続ける人間がゆっくりと退いていくことです。人間が死ぬことについて話すとき、私たちの目から見るとそれは不条理なことのように見えます。死というものは決して存在し得ません。そこで起こっていることは、外殻から生命が内に引っ込むというだけのことなのです。そしてその外に表れている外殻は再び無生状態になります。スピリットの存在が肉体を作り上げるとき、この肉体はまだ生命を帯びていない物質で構成されます。けれども、スピリットや魂、あるいは人間が、進化のこの時点の特質やその人だけのユニークな人格を形作るために特別に組み合わされた態度など、これらすべてを携えてこの殻を手に入れてしまえば、肉体は生命を取り戻します。

 さらに転生をすることは、さらに無生状態へと押されることを示しています。本当に少しずつ、生命の脈動は、特にこれについて言えば、非常に強くなり、肉体を作る物質はもはや物質ではなくなり、無生状態になることはありません。それは永遠にスピリットで満たされます。それはとても精密になり、その振動周波数は非常に高まり、もはや朽ち果てることはありません。その物質は完全にスピリットとなったのです。スピリットによって、生命によって、意識によって吸収されたために、それはスピリット、生命、そして意識になったのです。

 これらは無駄な推論ではありません。あなたは、地球次元で非常に単純な事実によってこの真実を観察することができます。人間の生存平均年数が伸びているのはこの直接的な結果です。歴史の中でそれほど昔でもない時代、人間の生命の平均は30年でした。今は70年です。それほど遠くない将来、みなさんの時間でいうと、平均年数は100年か100年を超える年数になるでしょう。この事実の内側にある意味とは、肉体を作る物質がより強く生命で満たされているということです。ゆえに、生命がより大きな生存の力を持つことができるのです。脈動が前へと押され、それがより深く浸透するのです。

 創造の中に存在するすべては、大宇宙と小宇宙の両方に存在します。それは形を変えて、度合いを変えて、方法を変えて何度も何度も繰り返されます。ですから、生命の息、生命のサイクル、生命の原理、これらはすべて同じ創造の条件や法則に基づいて存在します。生命を、やむことのない呼吸現象として視覚化すると理解のたすけとなるでしょう。それぞれの転生は脈動を表し、肉体を作る物質から退くことは生命の死としてではなく、物質からいなくなること、つまり内側へと向かう呼吸を表します。このビジョンの中で、あなたは自己を強くし、理解という新しい扉を開けることになるでしょう。

 脈動、人間の生命である生命の息の強さを構成しているものは何か、を完全に理解することが最も重要です。脈動の勢いを決めるのは何でしょうか?その脈動の1回が人間の1度の転生なのでしょうか?これについて述べる前に、ここで私は、人間の生命だけがこの機能を果たしているわけではないことを付け加えたいと思います。この地球次元は、特に「無生物に息吹を吹き込む」、あるいは虚空に息吹をもたらすという目的を果たすための舞台です。すべての植物、動物、そしてこの次元に存在するすべての生命体は物質に息を吹き込み、生気を与えます。最初は生気を与えるのは一時的なことにすぎません。なぜなら、しばらくするとその生命がある期間を経て再び現れるために退く(いなくなる)からです。けれども、生命がいなくならないときはきます。植物からも、鉱物や動物の生命からでさえ、いなくならないときが訪れます。物質の波動が非常に精密になるので、物質はスピリットになるのです。そして、生命がもう引っぱられてもどっていくことがなくなるので、生命の息は続くことになります。ぐいっと押す力が非常に強くなったことで、すべてが生命、すべてがスピリットになるのです。

 人間の成長段階は、地球上の他の生命体とは異なって構成されています。そこでは、意識が大きな役割を果たします。ある程度進化すると、意識は脈動の強さ、勢い、どのぐらいの長さを押すかを決めることができます。これはいくつかの要因を通して起こります。

 まず、宇宙のプロセスについての理解が必要です。それがゆえに、私はこのレクチャーをしています。これらの言葉で生命を捉え、視覚化してください。そうすると、内側のレベルで真実を感じることができるでしょう。まれにしかないことですが、外部からの助けや刺激なしにこのビジョンを得られることがあります。人類は今、その全体的な成長を経て、このプロセスを加速するためにこのような助けを必要としているところに到達しました。あなたが生と死を、拍動する息として知覚するとき、スピリットを物質へと押す不変のものとして経験するとき、あなたの思い描く世界のすべてが変わるでしょう。自分の中にこの新しい意識が育ち、自分という存在に根付くことを許すならば、あなたはかならず生、死、そしてすべての出来事を別の方法で体験することになります。そしてその方法は解放であり、実存している怒りや激怒、そして最近別のレクチャーで話した生と死についての恐れをも消し去るでしょう。これを聞いて、また別の霊的な「情報」の一つだとしてしまっておくだけでは十分ではありません。自分の想像力、内なる感覚、深いところまでを見るビジョンを広げて、ここで得た知識を徐々に自分の体験にしていく必要があります。

 また別の決定要因となるのは、もちろんあなたの態度です。困難に見舞われるとき、人間は落胆するものです。困惑したり、痛みの中にいるとき、何かにがっかりしたり不幸せだったりするとき、勇気を失うことは当然です。どうしようもないことです。けれども、あなたの内側で育っている内なる意識があると、あなたは少しずつ、完全なる生命に向かう勢いを保ち、自己の内の脈動を弱めることになるネガティブな体験を許さないことがもっとも重要だと学ぶでしょう。あなたの内なる意志が、あなたの生命力の脈動をもたらすのです。この状況を自分で采配したい、そして最大限に活用し、それから学びたい、その状況を完全に生き切りたい、というあなたの選択があなたという人間の存在に生気を与える宇宙の脈動の勢いに直接影響を及ぼします。

 私が先に述べたことを理解することに加え、これには善き意志、勇気、信念が要求されます。それらは、あなたが創造の中で自分の担う役割を全うしたいと真に望むと、その分だけもたらされます。被創造物として存在するすべての生き物は、このような自分の果たすべき役割を持っています。例外はありません。なぜなら、それらすべての存在は、創造主が直接作り出した表現だからです。すべての生物の中に、創造主の一部が生きています。救済計画のすべては、生命、意識、言葉では言い表せない無上の美しさを持つ聖なる喜びですべてを満たすための共同の努力なのです。

 以前言いましたが、すべてのものは大宇宙と小宇宙の両方に存在します。ですので、繰り返しになりますが、創造の原理というのは完璧で、さまざまに異なる状況や条件に合わせられるのです。ではここで、脈動の現象について考えてみましょう。人間の肉体の中には、生きている証、つまり心臓が機能し、動脈の中で血液が流れていることを示す脈があります。そこで、さらに大規模に考えると、一人ひとりの人間が今ここに生きていることが宇宙の脈動なのだ、ということです。今回の転生のすべてを成す一つの脈動は、たくさんの「小さな」脈動から成り立っています。これよりほかにいい表現が思い当たらないのですが、私の言いたいことは、一生の間で、宇宙の脈動は、固くなって無生物状態にある物質へと繰り返し霊的な血液を送り続ける、ということです。人生でこれらのたくさんの脈が起こるのはそのためです。これらの脈拍は、時に強く、勢いがあり、また時には弱く、さまざまです。そして、その転生全体となるすべてをまとめる一つの脈動があります。

 ここであなたは、同じ創造の原理がいかにそれ自体を繰り返し、違った方法で現れるのかを知ることができます。もしその人がこの生で負うべきタスクを完全に達成したら、人が今の人生でその人の次の転生、あるいはすくなくともその一部を生きるというまれな場合があることについては以前話しました。命を引き上げる代わりに、新しい脈動が準備され、別の条件、別のタスクがその到来を告げます。それは、大きくみると同じタスクの枠組の中で起こるので、外部の環境を変える必要が全くありません。しかしながら、時どきは極端に変化することもあり得ます。

 新しい脈動は、大抵の場合最初は弱いものです。それは破壊が生じてしまったからですが、肉体の死や、のちにまったく新しい条件のもとに再び誕生することに比べるとたいしたことではありません。しかし、それでもやはりこの破壊は存在します。それはしばしば激しく、時には長期に及ぶ危機として体験されます。危機というのは痛みに満ちているため、脈動を弱めます。新しい人生が完全に理解され、真に受け入れられるときにのみ、新しい継続性が進化をはじめ、その存在の中で新しい宇宙の脈動が新しく生気を帯びて再開します。

 あなたが私の話す言葉を聞くとき、おそらくそんなことが起こるのを恐れるでしょう。あなたは、もっとゆっくりと進化した方がいいと思うかもしれません。あなた個人の進化、偉大なる計画の中であなたが果たすタスク全般に対する計り知れないほどの大きな価値は全く別として、同じ体にいながら新しい生へと移行することは、死んで再び生まれるというこの偉大なる破壊と比べてよりトラウマを与えるものだと考えるのは間違っています。多くの人にとって、死への恐れは死ぬことをトラウマ化します。絶え滅びることに脅威を感じると、その存在が移行のすばらしさを体験することを妨げます。多くの場合、移行の素晴らしさはずっと後になって、実存(生命)が一時的に宿る肉体を完全に離れたときにのみ体験することができます。

 誕生は常に大きな衝撃と痛みを伴います。別の文脈の中でこれについては以前も述べました。誕生においては、とても窮屈な構造の中に無理やり入る必要があるので、とても痛みを伴うものとして体験されます。赤ちゃんが生まれてくるときの奮闘と抵抗を考えると、誕生の痛みを理解できると思います。また、まだ肉体を持たない存在にとっても、これは衝撃でトラウマ的です。なぜならば、物質の中へと入る誕生のプロセスが始まる前に、スピリットの存在として有していた完全なる意識を一時的に捨てて、段階を経て再びゆっくりと目覚めるのを待つ必要があるからです。これはリスクがあるように思えます。何も障害物を持たないスピリットとして自分が知っていることは、物質を通して、地球での生命という薄暗くぼんやりした体験を通して、果たして脳に到達し得るのか?自分の成長、発達を通してすでに到達したその継続性の中にいる方がより好ましいのではないか?そうすると意識の断絶を避けることが可能だからです。

 これは常に可能ではありませんが、時に発達が非常に早く、そしていい形で進むとこのような機会が浮上します。けれども、以前に言った通り、どんなことでもあまりに性急に、軽々しく決めてかからないでください。それを内側で問いとして置いておいてください。その質問への答えは見つかるかもしれないし、見つからないかもしれません。もしあなたにとってその答えを知ることが必要なら、そして重要であるなら、またもしあなたがいかなる先入観もなしにオープンでいられるなら、あなたは知ることになるでしょう。確かなことは、私にこれがそうなのだろうかと聞くことはない、ということです。

 さまざまな方法で顕現している進化のプロセスは、全体的に加速しています。その顕現の一例としては、内なる現実についての知識が一般的に誰にでもアクセス可能になったことがあげられます。これはみなさんの歴史の中で前例のないことです。もっと昔、ほんのわずかな選ばれし者のみが秘教を教え伝える集まりに参加することできました。それをミステリー・スクールと呼ぶこともあり、そこで内なる真実、真の価値や浄化のプロセスが広められていました。現在では、誰にでもそれは開かれています。けれども、この地球の次元に到達したたくさんの魂はこの可能性を最大限に活用してはいません。ある人は発達を欠き、それゆえに理解できません。また、理解への許容がなく、理解しようとして自分の抵抗や無関心から抜け出そうとしません。自らの潜在的な力を十分に発揮しないのです。発達が加速する中で顕現しているもう一つのことは、まさに私がこのレクチャーで説明したことです。通常であれば未来で具現化するはずの魂の層を、その覆いを外して明らかにする可能性です。

 聖なる生命の動きが加速し続ける中で、虚空へと生命がより深く染み渡り、より強くそれぞれに具現化します。この動きは、自らの潜在力を発揮しない人、あるいはまだより低い意識の中にいる人にさえもたらされます。木や植物、鳥でさえもその動きに加わります。人間の観点からみると彼らが生きるのは短い時間ですが、この全体の動きは彼らの真の、永遠の存在が物質の中に深く行き渡らせることになります。そうして、彼らの生命が引き上げたあと、物質は変化します。この全プロセスは高まり、早くなっています。

 結果として表れる特定の現象は、外側や文脈から外れたところから見ると、私が言っていることと矛盾しているように見えるかもしれません。あなたの時代には、発達した魂と未発達な魂との間に新しいバランスが存在します。この地球の次元にやって来る高度に発達したスピリットの数が大幅に増えるにつれて、同じように未発達の魂の数も増えています。もっと前の時代には、これらの違いはほとんどなく、均一化していました。それほど発達していない魂が、初期の転生を遂げている存在たちを目立たせなくしていました。今、違いはかなり著しいものになっています。

 この道でワークに取り組むみなさんにとっては、これらの宇宙全体のプロセスに気付いていること、そしてそのことを世界や自分自身についての理解として取り入れることが重要です。ある段階では、このような知識はまったく役に立たず、あなたがここに呼ばれた理由として取り組むべきこととは関係ありません。しかし、このことが重要になるときが来ます。この中の何人かの人だけでなく、パスワークを学ぶすべての存在全体にとって重要になるときが訪れます。なぜならば、あなた個人に起こることは、より大きくなって繰り返されるからす。それはいつもそうなります。ですので、あなたという個人がパスワークという存在の細胞のひとつなのです。パスワークという存在は地球次元に生きる存在の細胞のひとつなのです。そしてそれぞれの細胞がより健康になればなるほど、生物全体がよりよく機能するようになるのです。そして、健康というのは知識と理解を含むものです。

 みなさんのようなパスワークを学ぶ存在は、すでに何回か生まれ変わってきています。もしみなさんが自分の最善を、自分自身の真実と発達のために、あなたが祝福を与えられているそのタスクのために捧げるならば、これからも生まれ変わり続けるでしょう。今私がこれをお話しするのは、みなさんがコミュニティとしてこのようなプロセスを通り抜けようとしているまさにその時期だからなのです。この事実を理解することにより、みなさんがより簡単に、手探りで模索すること、懸命に努力して新しいあり方を見るけるために自分を広げること、そして聖なるインスピレーションが自分にもたらされることを許すならば、すべてのレベルにおいて、この旅をともにするすべての人にとって、それが祝福となり得るように変化を起こすことができるようになります。自分を信頼し、個人的な小さな関心事よりもはるかに大きい何かに自分はかかわっているんだ、ということへのゆるぎない信念を持ち、恐れないでください。ときに私たちは、このように不釣り合いなまでに重要なことを任されることがあるのです。

 キリストのスピリットはいつも、いかなるときも、あなたとともにいます。そしてすべてのものの中にあります。神の祝福により、あなたが日常で取り組んでいるほとんどのことが可能です。なぜならば、それは神聖なる理由があって与えられているからです。あなたの内なる喜びを意識にまで至らせてください。そこにこそ歓びへの種があるのです。


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